お迎えして一ヶ月ということですので、新しい環境にも慣れてきているころではないでしょうか。お迎えして間もない時期は、飼い主さんもドキドキしながら初めての飼育を体験されているように、うさぎさんも迎えられた環境がどのようであるのかということを、探っているともいえるのだと思います。その環境が安心できて、そして飼い主さんも理解してきているということで、うさぎさんの行動にも変化が見られてくることなのだと思います。この時、うさぎさんの年齢によっては思春期などを向えることもありますので、そうなると自我を見せるような行動を見せても不思議ではないのです。今回の場合には、まだ年齢的には早い印象がありますが、与えられた環境を理解してきていることで、うさぎにとって本来苦手な抱っこを、イヤだと主張できるようになってきたと、解釈ができることでもあると思います。また、ケージの外に出ることで、自由な空間でたくさん遊ぶことができるということを理解しているからこそ、ケージから自ら出たがるという状況でもあるのだと思います。抱っこに関しては、うさぎさんの苦手なものに付き合ってもらっているという気持ちを忘れずに対応していただくことがよいのです。うさぎさんと直接触れあうことができるコミュニケーションですので、抱っこしたい、抱きしめたいという気持ちがおありなのだと思います。しかし、捕食される動物であるうさぎですから、捕まえられるということ自体、よいイメージがないのではないでしょうか。本能から逃げてしまうという状況が見られるのだと思います。それでも必要性のある抱っこです。爪切りやグルーミング、キャリーなどに移す時にはこの抱っこが必要不可欠ですので、うさぎの習性を理解していただきながら、必要性のある抱っこに取り組んでいただくことになるのです。うさぎさんが嫌がることを承知のうえでチャレンジすることになりますので、上手に抱っこできるためには、飼い主さん次第でもあるのです。逃げる隙を与えずに的確に捕まえることが近道でもあります。また、グルーミングなどはうさぎさんの縄張り以外の場所で行うこともよいことです。周りに意識が向いてくれますので、比較的大人しくしてくれるケースがあります。またうさぎの習性からいえば、日中の午後の時間帯に抱っこの練習を行っていただくこともよい方法です。うさぎの行動がもっとも鈍くなる時間帯でもありますので、試す価値はあると思いますよ。HPのうさぎの飼い方Q&Aの、しつけのカテゴリや、「抱っこ」で検索していただきますと、抱っこにまつわるこれまでの内容をご覧いただけますので、ご参考いただきたいと思います。そして、遊ぶ時間については、それぞれのお宅ごとでルールを決めていただいてよいのです。今は１０分程度ということですが、もう少し時間を取ることができるというならば、増やしていただくことでもよいのです。もちろん、遊ばせてあげている時には目を離さずに見守ってあげることが大切ですので、１０分までしか取ることができないというならば、その時間をルールとすればよいのです。毎日同じ時間帯に、同じ時間を与えてあげるということが大切なのです。年齢的にも、これからもっと活発な様子を見せてくる場合もあると思います。もっと遊びたいと意思表示してくることもあるでしょうから、そうなった時にどう対応できるかということを考えていただくことも大切なのかもしれません。サークルなどを用いて、あらかじめうさぎさんの行動範囲を制限した環境を与えていただき、その中をうさぎにとって危険ではない環境にしてあげられれば、１０分の時間をもう少し長くしてあげることもできるかもしれません。また、一度に遊ぶ時間は１０分だけれど、一日に数回遊ぶ時間を与えるということもできることだと思います。飼育環境と同じように、遊びの時間もご家庭ごとで違っていることが当たり前ですので、飼い主さんが無理なく対応できる環境を与えてあげることでよいのです。その環境をうさぎさんは受け入れてくれますので、お互いがストレスのない生活となるように考えていただければよいのではないでしょうか。