女の子のうさぎさんの場合、首周りのマフラー、一般的には肉垂ともいわれるものが特徴としてあげられます。顎の下、胸のところに皮膚が余ってたるんだようなものを指します。野生のうさぎでは、この肉垂に冬の間のエネルギー源としての役割があるようです。ペットうさぎの場合では、必要以上の食事やカロリーがここに蓄えられてしまいます。本来であれば貯蔵庫としての便利な役割も、安定した食事が摂取できるペットうさぎには、もしかしたらあまり必要のないものなのかもしれません。過剰な貯蔵では皮膚炎や盲腸糞の摂取困難などの支障をきたしてしまいますので、その子にとって適正な状態となっているのか、食生活かどうかということを考えてあげることが重要なのだと思います。今回の場合は、この肉垂の部分を気にする行動が見られてきています。舐めるという行為によって、その部分の毛が固まってきているような状況が推測できるようです。唾液によって固まってきているということや、顎下にある臭腺からの分泌物などが原因と考えられるのだと思います。なぜこれまでになかった行動を見せるようになったのかということを考えていただくことが大切なのだと思います。ストレスなどがないか、また縄張りやにおいつけなどを示す必要がある環境となっていないかなど、うさぎさんを取り巻く環境全体を見ていただくことは重要なことなのだと思います。改善されずにこのままの状況が続くことで、毛だけではなく皮膚などにトラブルが起きてくる可能性も考えられることですので、注意して観察していただくことは必要だと思います。またグルーミングの際にも、毛が固まらないように飼い主さんが手を掛けていただくことも必要だと思います。そして、少しでも不安がある場合には、獣医師に診ていただきながら適切な対処を行う必要があると思います。