お迎えして一週間ということですから、うさぎさんとの生活がスタートしたばかりといえると思います。これから色々な経験やコミュニケーションの機会があるということでもありますので、やはりまずは焦らずにということが大切なことだと思います。そして、うさぎさんは基本的には抱っこされることが苦手だということを理解していただくことも重要なのだと思います。野生化で捕まえられることは捕食されるという意味ですので、本能で逃げるという行為が見られてしまうのです。そのうさぎさんの気持ちも受け止めていただきたいと思います。そうしていただけることで、極力短時間で済むように、うさぎさんのストレスにならないようにと、飼い主さんが努力していただけることにもなるのだ思います。抱っこしたい、触れあいたいという気持ちはとてもよくわかります。ですが、うさぎさんも同様の気持ちであるならば問題はありませんが、逃げるという行為を見せているということは、やはり苦手なコミュニケーションだといえるのです。ですから必要性のある抱っこを的確にできるように頑張っていただくことが大切なのだと思います。もちろん、ケージから放して遊ばせてあげている時、うさぎさんが飼い主さんに興味を持って膝の上に乗ってくることなどもあるかと思います。この時には捕まえるということをせずに、自由に過ごさせてあげることなどでも立派なコミュニケーションの方法となるのです。うさぎさんにこちらから手を出すということをしない時、どう行動するのかを観察することも楽しいことですよ。そして膝に乗った時にご褒美を与えるなどしていただければ、そこにくればいいことがあると覚えますので、日課の行動となってくるとも考えられるのではないでしょうか。体のチェックやグルーミングを行う時には、普段のうさぎさんの縄張り以外の場所で行うこともよいことです。その場所では逃げられないのだということを次第に理解してくれるようにもなりますので、行為に合わせたシーンを作るということも成功する秘訣といえると思います。そしておでこや背中を撫でたり掻いたりすることで見せる、耳を倒してじっとしている様子は、緊張している場合にも見られる行為ですが、寛いでいる時にも見られることもあります。この耳の状態のほか、目を細めて気持ちよさそうにしているならば、寛いでいるということと捉えられますし、体全体が緊張して目も見開いているようであるならば、心地いいというよりは、早くこの行為から逃れたいと思っていると推測できるのだと思います。うさぎさんの気持ちを探る時には、その行動や行為だけではなく、うさぎさんを取り巻く環境全体を見るということと、その行動の前後の様子も観察していただくとよいのです。そしてそれぞれのうさぎさんによって、撫でられて好きな場所があるはずですから、うさぎさんのペースも見ながらゆっくりとコミュニケーションをとっていただきたいと思います。