年齢的にも思春期が始まる頃ともいえますので、こういった成長による行動の変化が見られていると考えられるようです。ホーランドなど垂れ耳うさぎで女の子の場合の特徴として、もともとはおっとりした性格をもっている傾向はあるようです。思春期になると感情の起伏が出始めますので、この変化に驚いてしまうことも少なくないのかもしれません。ですがこれは一時的なものでもありますのであまり心配せずに、思春期が始まったと飼い主さんが受け止めていただくことも大切なのです。ご質問を拝見する上では、懐いていないという印象もなく、うさぎさんも飼い主さんに興味を示している様子も見受けられます。散歩中にツンとひとつきすることも、縄張りを確認しつつ、飼い主さんを認識している行為とも考えられるようではないでしょうか。くるくる回ったり、ブーブー鳴いたりという行為には、ケージの外に出られたことで興奮している状況といえると思います。楽しい、うれしいといった気持ちということもあることでしょう。興奮している時には、その興奮が収まるまでひとしきり遊ばせてあげることを優先にしてあげるとよいのかもしれません。この状況で飼い主さんが何か行動を起こしても、眼中にない場合もあるようですからね。嫌がったり、反撃などの行為が見られることも予測できますので、遊び終えて寛いでいる時、優しく声を掛けながら接してみてください。撫でることを嫌がらないという場面も、こういった状況の時と考えられたりしませんでしょうか。うさぎさんが体の力を抜いている時を狙って、撫でることを試してみていただきたいと思います。そして、基本的に抱っこされることを嫌がるのがうさぎでもあります。ですから信頼関係ということよりも、いかに逃げる隙を与えずに的確に捕まえるか、暴れられないように体をホールドすることができるのかということがポイントとなってくるのです。うさぎさんと触れあうための抱っこはとても魅力でもありますが、この抱っこが苦手なのだという本能からくるうさぎさんの気持ちも理解していただいて、必要性のある抱っこをトライしていただくことがよいと思います。苦手な抱っこにつき合ってもらっているという謙虚な気持ちも持っていただきながら、爪切りやグルーミングなどの必要な抱っこを行うのだという飼い主さんの威厳も示してあげられます。うさぎさんとのコミュニケーションは、撫でることやご褒美などを与えることでも取ることができます。抱っこだけではなく意思の疎通を取ることができますので、うさぎさんの気持ちも考えていただきつつ、こちらのお宅ならではのコミュニケーションを探していただきたいと思います。また、問題行動となる様子が見られた時には、本能から見せているケースも少なくありませんので、その状況をよく観察していただくことも大切です。そして、あまり驚かずに優しく声を掛けながら、諭してあげられるような対応を取っていただくこともよいことかもしれません。