ただ単に排泄しているということや、トイレの場所が決まっていないということだけではなく、年齢からみても縄張りを示すための行為として、あちこちにおしっこをしてしまっていると考えられるのではないでしょうか。うさぎさんの様子をしっかり観察されている飼い主さんのようで、どういった場面に見せるのかということが見えているようでもあります。まず牧草入れの前にという場面については、牧草を食べながらという可能性もあると思います。食べながら排泄してしまうことも少なくないですので、牧草入れとトイレの位置関係などを考えてみるということが、対処法のひとつともいえると思います。また、キューブハウスの中でという場合には、この中でどのように過ごしているのかということもポイントとなってくるでしょう。大好きな場所でくつろぐ場所などであるならば、その場所に留まっている場面が多くなっていることだと思います。大好きな場所に自分のにおいをしっかりつけるということも考えられますし、トイレに移動することも面倒なほど気に入っているなどの解釈もできることだと思います。これらの使い方のほか、トイレでもおしっこすることもあるようですので、その時にたくさん褒めてあげる、ご褒美も与えていただくことで、トイレを使うと報酬があると覚えさせていただくこともよい方法です。撫でられることが好きな子ならば、たくさん撫でてあげることも報酬となります。大好きなおやつでも、飼い主さんとのコミュニケーションでも、それぞれのうさぎさんが喜ぶことをご褒美として対応していただきたいと思います。そして、トイレ以外でおしっこした場合の基本的な対処法としては、そのにおいをしっかり取り除くことが重要です。においが残ることでその場がトイレである、そのにおいを維持させるという縄張りの使い方になってしまうでしょうから、そのにおいを取り除くことが必要なのです。今回の場合は、トイレも使いながらということでもありますので、その点をピックアップしていただきながら、どの範囲までなら許せるのかという視点で考えていただくこともよいのかもしれません。縄張り行動を見せるうさぎですので、１００％トイレだけでということはなかなか難しいことでもありますからね。どうしてもトイレだけを使って欲しいという場合には、今一度飼育環境を見直していただくことになるのだと思います。縄張り行動を助長していないか、環境自体に問題点がないかということを考えながら対応していただきたいと思います。また、飼育環境が変わることで、縄張りの使い方にも変化が見られることがありますので、環境をがらっと換えてみるということもひとつの方法です。ただこの場合、トイレの場所自体も変わる可能性がありますので、一からのスタートとなることもありますが、試す価値はあるともいえるのだと思います。