どんなものも齧ってしまうのは、うさぎさんの仕事のひとつともいえる行為ですので、こういった状況が見られたり考えられる場合には、齧っても安心できる環境になるようにしていただくことが必要です。今回のケースも、寒さ対策をできる範囲の中でいろいろ取られていらっしゃる飼い主さんです。わらの座ぶとんをケージの側面に外側から取り付けるという方法も、とてもよいアイデアですね。ケージの隙間から顔を出していたずらをしてしまううさぎさんにとっては、安心していられる環境となります。わらの座ぶとんも、空気の層を保持できる環境ともいえますので、寒さ対策の効果もしっかりあることでしょう。また、ケージを覆う毛布やバスタオルも取り入れていらっしゃいますし、床面はコルク材ということですから、十分な環境とも考えられるようです。この環境の中でうさぎさんがどう過ごしているのかということや、実際のケージ周りの温湿度がどの程度であるのかということがポイントとなってくると思います。まだ寒い環境となっている、寒そうに過ごしているという事であるならば、寒さ対策を付け加えることになることと思います。そういった場合には、床面にお風呂マットや断熱用のシートなどを取り入れていただくこともももちろんよい方法となるはずです。そして、外出時の寒さ対策ですが、キャリーと毛布などでくるんだり、またそれをバッグに入れるという方法はよい対策になります。シャワーキャップを使うということも、ナイスアイデアですね。この時にカイロなどの暖の取れるものを、キャリーと毛布やバックの間（底面や側面など）に忍ばせていただくことでもよいでしょうね。齧ったりしない子であれば、キャリーの中に取り込むこともできる物もありますが、そうできないうさぎさんの場合には、外から暖められる方法をとっていただくことでよいのです。ただ注意点としては、外気にさらされるからと心配になり、過剰すぎる対応となってしまわないようにということでしょう。呼吸するための空気もちゃんと取り込むことができるように考えていただくことが大切なのだと思います。そして、お出かけの為にペットホテルをご利用されるということですが、うさぎさんの様子や戻ってきた時の変化などが不安でいらっしゃるようです。一時的とはいっても、うさぎさんにとって環境が変わることですので、この体験によってうさぎさんの行動などに変化が見られる可能性もあるのだと思います。ですが、こればかりは絶対と言い切れることでもないですので、飼い主さんが不安なく、いつもの調子でうさぎさんに接してあげることが大切なのだと思います。不安な気持ちはうさぎさんにも伝わります。そうなることで、なにがあるの？とうさぎさんの気持ちも不安定になってしまうことが考えられたりします。こういった連鎖が生まれるなどして、いつもとは違う状況が見られたりする場合もありますので、万全の環境を与えていただくことに加えて、飼い主さんが安定した気持ちで接してあげるということがポイントともなるのだと思います。かかりつけの獣医師の元でのお留守番ということでしょうから、心強いことでもありますので、安心しておまかせしていただいて、帰宅された時に変化がどのようになるのかを逆に楽しみにしていただくぐらいのお気持ちで、臨んでいただくこともよいのかもしれませんね。