うさぎの耳には、ただ音を聞きわけるだけではなく体温を調節する役割もあります。うさぎは汗をかく機能が発達していないですので、細かい血管が行き渡った耳を外気にさらし、放熱して体温を調節します。寒さを感じる時には放熱せずに、体温を調節しているといえることでしょう。朝晩の気温が下がってきていますので、それぞれのうさぎさんなりの調整を行っていることなのだと思います。耳の温度以外には、不安要素がないようでもありますので、様子を見ていただくことでもよい状況ではないかとは感じます。ただし、耳が冷たいと感じる場面がありますから、その場合の対策も考えていただきながらということになると思います。朝の気温が下がっている時に見られる様子でもありますので、夜眠る前にケージにカバーをかけてあげることや、ケージの中にハウスやヒーターなど、うさぎさんが直接暖を取れるような対策も考えていただくとよいのではないでしょうか。室内が暖かい環境ですから、ハウスなどを取り入れていただくだけでも、うさぎさんがちょっと寒いと感じた時に中に入ることで、うさぎさん自らの体温で暖まることができる環境になります。こういった寒さ対策になる用品を頻繁に使うということであれば、このうさぎさんにとって直接暖まる環境が必要だともいえるのだと思います。それぞれのうさぎさんにとって、よりよい環境になるように環境を整えていただくことが大事なことでもあるのです。個体差のあることですので、寒さには比較的強いとされているうさぎであっても、得意不得意というものがあるのだと思います。寒さにも弱いという個性を持つうさぎさんということもありますので、よく観察して対応していただきたいと思います。また、体調が思わしくなく、体温自体が下がっているときなどでも、耳の温度は冷たくなります。今は不安な点はないということですが、まだまだ子うさぎさんでもありますので、体調が急変したりしないか、今後も注意深く観察していただくことは必要だと思います。そして不安な様子がある場合には獣医師にきちんと診ていただくことが必要です。