私たちのように、うさぎさんにも個性があることなのだと思います。ペットうさぎとはいっても、野生で過ごす場合に必要な本能や習性が、うさぎさんの行動として見られることも多数あります。中には体を横たえて目もつぶりながら眠る様子などを見せる、本能があるの？と疑いたくなるようなうさぎもいることですが、きっとそういったタイプの子のほうが珍しいことなのだと思います。本来は危険をいつでも察知できるよう、とても神経を使って警戒心も持ちながら過ごすことでもあるのだと思います。もちろん、置かれている環境が安全だと認識できることで、警戒心も薄れのびのびとした様子を見せることでもあるでしょう。今回のうさぎさんの場合には、本能がとても強い子とも解釈できるのかもしれません。何か起こるの？と警戒してしまう場面が多いようですからね。また、女の子ということですので、自分の縄張りに執着を見せることも少なくありません。ケージの中が好き、掃除などで威嚇してくるということには、性別から、また思春期などからも見られる状況ともいえると思います。もちろん、元々持っている性格ということもあると思います。人懐っこいというよりも、より周りを観察する慎重派とでもいえるのかもしれませんね。また、うさぎさんの警戒心を助長してしまう状況がないか、今一度うさぎさんを取り巻く環境全体を考えてみていただくこともよいのかもしれませんね。８ヶ月間という期間を一緒に過ごしていただいた中で、変化などを感じられたりすることはありませんか？どんな小さなことでもよいのです。お迎えされた環境がこのお宅で、飼い主さんが誰であるのかということを、うさぎさんも認識してきているはずだと思います。ただコミュニケーションの取り方が、まだうさぎ本来の慎重な様子で表現してしまっていると解釈できるようではないでしょうか。何よりも諦めずに、根気良く相手をしてあげるということも大切なのです。もちろん、こういったうさぎさんの性格や見せる行動も受け止めていただきながらということも大事なことです。個性も受け入れつつ、うさぎさんのペースに合ったコミュニケーションの取り方や、時間を焦らないということも大切です。ケージの中のうさぎさんの縄張りはなるべく荒らさないように、掃除の時も一旦キャリーなどに避難させてあげることもよいことです。抱っこの練習にもなりますし、キャリーに慣れてもらうこともできるよい状況となるはずです。また、ケージから出ないということについても、スムーズに出られる環境であるのかということも見返してみていただくとよいと思います。スロープなどを取り入れていただくこともよい方法です。出てこられる環境でも外に出ないということは、中にいたいといううさぎさんの意志でもあるのだと思います。その意志を尊重してあげることも大切なのだと思います。ケージ越しで一緒にのんびり過ごすということも、またよいことだと思います。いつも傍らにいるということでも、ほっとできることではないでしょうか。こういった時間を過ごすことで、うさぎさんにとっても側にいることが日常となると思います。こうやって少しずつ距離を縮めていくことで、うさぎさんの行動にも変化が見られるようになるのだと思います。うさぎさんのペースも感じていただきながら、焦らずに過ごしていただきたいと思います。