ケージの中で牧草をくわえてうろうろする行動や、体の毛の塊があったということから、疑似妊娠の行動として捉えられるようです。口をモグモグする行為については、疑似妊娠だけではなく、歯の異常などを感じている場合にも見せる行為ですので、慎重に観察することは必要なのですが、今回の場合には発情期という可能性が高いのではないでしょうか。飼い主さんがおっしゃるように、お尻の毛をブラッシングする頻度が上がったことなどで、発情を助長しているという見解は一理ありだと思います。ですが、抜ける毛をそのままの状態にすることでも毛を飲み込んでしまうことにもなりますので、短時間でグルーミングを行えるように頑張っていただくことも必要なのかもしれません。また、うさぎは吐くということができません。口に入ったものは咀嚼の行為を見せながら体の中へ送り込まれます。また、リスなどにあるほお袋もありません。体の毛の塊があったということには、出産する為の巣作りに使うために自らの毛をむしり取り、柔らかい牧草などと合わせて巣をつくります。今回の場合も、この行為を見せていたと解釈ができるようです。発情の周期と、その発情を助長する環境ともいえる状況があったことで、思春期ならではの行動ともいえるのだと思います。体の毛を抜く行為も目にする場合もあると思います。そういった場合には、別のものへ気が向くように、長めの牧草などを与えていただくことで、無駄に毛をむしる行為を止めさせられる場合もありますので、試してみていただきたいと思います。そして、規則正しい生活リズムを与えてあげることもとても重要なことですので、生活全体も今一度見直してみていただくことも大切なのだと思います。