近年のうさぎ事情としては、特にメスの場合は避妊手術を推奨している飼育書や獣医師が多くなってきています。これにはメスの場合はかなり高い確率で、生殖器（子宮）に関する病気を発症するとの報告があり、このことから繁殖を考えていない場合には、適した時期に避妊手術を行うことがよいという傾向にあるようなのです。避妊手術の時期としては、性成熟を過ぎたら可能になります。うさぎさんの種類や大きさにもよることですが、生後５～６ヶ月が目安とされています。それ以降年齢を重ねるごとに、手術のリスクや術後の回復力などに違いがでてきますので、手術を行うという気持ちが固まっている場合には、早い段階で行ってあげられることがうさぎさんにとってもよいといえると思います。もちろんリスクなどを考えたり、健康な体にメスを入れることがどうしてもできないなどという飼い主さんの思いから、手術をしないといううさぎさんもいることでしょう。ですから、それぞれの飼い主さんと、そしてうさぎさんを診ていただいている獣医師との相談とで、お決めになられてよいことなのだと思います。それぞれの思いというものがあるわけですからね。ただ、どういう結果になったとしても、あの時こうしていればという後悔をしないような決断が必要なのだと思います。うさぎさんが自ら決められないことですから、飼い主さんのとる方法が全てとなるのです。手術を行う場合には、経験の積んでいる獣医師はもちろんですが、安心しておまかせできる方であるのか、実際診ていただいている獣医師の考えに賛同できるかということも大切なことなのだと思います。不安な点がある場合には、わかりやすく噛み砕いてお話しいただけませんか？とお伝えしてよいことだと思います。ご家族であるうさぎさんの重大な決断ということでもあるのですから、納得のいくまで話し合われる時間が必要でもあるのだと思います。手術のリスクや費用などに関しても、同様にお話しいただけるはずです。そして、手術をしないという場合には、より定期的に健康診断の機会を設けていただいて、病気を早期発見することにつとめるということが必要になります。うさぎさんが健康で長生きしてもらえるように、日頃の生活を規則正しくしっかり管理してあげることも大事なことだと思います。これは手術うんぬんの問題でもありますね。どう判断するかは、飼い主さんがじっくり考えて答えを出してもらうしかありませんから、いろいろな情報も参考にしながら、後悔のない判断をとっていただきたいと思います。