スタンピングの行動には、自分の身に危険を感じたときなどに、仲間に対してそのことを伝えるための手段として見られている場合と捉えられると思います。また、警戒している時などに見られるケースも少なくないようです。野生のうさぎの場合は、特に仲間に対していろいろな合図をするときに見られるようですから、ペットうさぎではあっても、その身近にいる飼い主さんに伝えたいことがある時のひとつの言葉としても、考えられることなのだと思います。また、体調が悪いなどがあり、痛さや辛さなどを我慢しているような場合にも、見られることがあるようでもあります。うさぎさんを取り巻く環境全体を見直していただきながら、どういった意味があるのかを探っていただくことになるのではないでしょうか。今回のうさぎさんの場合には、飼い主さんの反応に対して見せている行動になっています。突然聞こえる飼い主さんの反応に対して、うさぎさんもビックリしているという解釈もできるのかもしれません。また、笑い声などにもということですので、楽しいことに自分が加わっていないことがいやだったりして、構ってほしいというサインという場合もあるのではないでしょうか。もちろん、飼い主さんの解釈されているように、年齢的に思春期を向かえはじめた時期から見られているということでもありますので、優位性などを示そうとしている可能性もあると思います。スタンピングの行動を頻繁にすることで、足裏のトラブルなどが見られてしまう場合も考えられますので、この行動が習慣化しないように対応していただくことも必要なのかもしれません。行動が見られた時に、どうしたの？と話しかけてみていただくこともよいと思います。くしゃみだからこわくないよとか、こんなことで笑っているのよなどと話しかけながら、触れあうことが好きな子であれば、撫でてあげるなどして落ち着かせてあげることがよいと思います。ただし、構ってほしいということで見せている行動であったりすれば、スタンピングをすることで飼い主さんが来てくれると認識してしまう場合もあるかもしれませんので、どういった行動を見せるのかということも探りつつ、対応してみていただきたいと思います。そして、飼い主さんがスタンピングの音が苦手だということもありますので、音が響かない様な環境を考えていただくこともよいのだと思います。ケージがある場所には音の吸収がよくなるように、クッション製の高いマットなど（フロアマットやコルクマットなど）を敷いていただくこともできるのかもしれません。環境を見直していただくことで、聞こえてくる音に違いを感じることもできると思います。また、こういった変化をうさぎさんも感じることによって、行動にも変化が見られる可能性も考えられるのではないでしょうか。試行錯誤することにもなると思いますが、あれこれ試してみてうさぎさんの反応を見ていただきたいと思います。