ケージから放した時のうさぎさんの様子に、変化が見られてきているようですが、やはり何らかの理由があるのだと考えられます。これまでには見せなかった行動であっても、うさぎさんにとってその行動を見せるための必要性が生まれてきたと捉えられるのだと思います。行動範囲の中でおしっこや糞をトイレ以外の場所で行うということには、自分の縄張りを示すためというケースが多いことではあります。またこのことに加え、思春期による行動とも言える場合があります。今回のうさぎさんの場合には、決して早いという年齢ではありませんが、個体差があるがゆえの遅めの思春期デビューとも捉えられそうではないでしょうか。そして、一番のポイントは、お引っ越しをされたという環境の変化があるようです。過ごされるお宅が変わったということは大きな変化であるといえますので、お部屋に放された時に自分の縄張りを示すために見せている行動と解釈できそうではあります。ただし、糞の大きさが小さいという点は気になります。遊ばせる時間帯がいつも同じであるならば、その時間帯に出る糞が小さいともいえるのだと思います。食事の中に排泄するような余分なものが余り入っていない時には、形が小さくなってきます。いい状態とはいえませんが、小さくても形が一定の時は病気などではないとは考えられるでしょう。うさぎの場合には、この余分なもの（吸収しにくい繊維など）も必要ですから、牧草を積極的に取り込んでもらえるような与え方を考えていただくことも大切です。そして環境の変化を体験しているということも頭に置いていただきながら、ストレスなどがないかを考えていただくことも大切です。普段の糞さえも小さくなる、形が丸くないなど、さらなる変化がある場合には、うさぎさんの体調に変化が起きているサインでもあると思います。その場合には、獣医師にしっかり診ていただき判断していただくことが必要です。