足ダンといわれているスタンピングの行動が持つ意味としては、危険を感じたときなどにそのことを伝える表現であったり、飼い主さんに対して怒っている時などにも見せる、警戒している行動ともいえるでしょう。野生のうさぎの場合は、特に仲間に対していろいろな合図をするときに見られるようですから、ペットうさぎではあっても、その身近にいる飼い主さんや仲間に伝えたいことがある時のひとつの言葉として考えられることなのだと思います。今回の場合には、まず複数飼育であるということで、いつもとは違う順番での対応をしたということが大きなポイントでもあると思います。順番が変わったことで、「どういうこと？いつもと違う！」という反応とも捉えられそうです。また単純に、娘さんがもう一方のうさぎさんを先に対応したことで、やきもちをやいたということも考えられるのだと思います。普段から仲がよいということならばなおさらです。そのことを根にもって行動で示したということもいえるのかもしれません。嫌なことをされた（こちらはそのつもりはなくても）ことを実はわりと覚えていたりもするのです。その日だけに限らず、しばらくご機嫌が直らない場合もあったりします。今回のうさぎさんの場合には、ブラッシングをした後に遊ぶ時間があるとちゃんと理解しているからこそ、大人しくグルーミングを受け入れてくれているともいえるのではないでしょうか。苦手なことではあっても、それは必要なことなのだと理解してくれているといえるわけですから、そのあとにご褒美が待っているということは、ストレスが解消されることともいえるのだと思いますので、流れとしてはよいパターンなのだと思います。抱っこするという場面もありますので、しつけとしてもとてもよい環境となっていると思います。スタンピングの行為があっても、それはうさぎさんのひとつの抵抗ということで、その後の行動ではその抵抗が続いているわけではないですから、一連の流れということ、うさぎさんからのコミュニケーションの方法のひとつだとして受け入れていただくことでもよいのではないでしょうか。ただ、足裏にトラブルがあり、スタンピングの行為をあまりさせたくないという場合には、また対応を考えていただくことも必要なのかもしれません。これまでと同じように、４ヶ月半のライオンうさぎさんを優先した、ブラッシング＆遊ぶ時間で対応していただくこと、もしそれでもご機嫌がよくないという時には、娘さんにうさぎさんがハッピーになる役割だけを行っていただいて、機嫌が直ることを待つということも必要なのかもしれませんね。そして遊んでいる時も、近付くことで逃げるような素振りがある時は、無理して追いかけないことも大事なことです。うさぎさんは必ず興味を示してくれますので、それまでじっと待っていただくことで、逆にうさぎさんとの距離が近付くことにも繋がるのです。お年頃のうさぎさんでもありますので、これからもいろいろな行動も見られるようになってくると思います。単独飼育よりもより多くの行動の変化も見られるかと思いますので、どういった意味が含まれている行動なのか、これからもよく観察していただきたいと思います。