抱っこという行為に対して、うさぎさんはどうしても警戒してしまいます。これは、自然界では捕食される動物であることから、抱っこ＝捕まえられると感じている、本能で感じていると解釈できることなのだと思います。もちろん中には、抱っこも平気といううさぎさんもいることでしょうが、そのことのほうが珍しいことなのだと思っていただいてよいのだと思います。苦手な抱っこをうさぎさんにつき合ってもらっているということを忘れず、謙虚な気持ちも持ちながら、なおかつ飼い主さんが上手に抱っこできるようにチャレンジしなければいけないのです。飼い主さんの気持ちや心構えが弱気であると、そこから逃げる術を与えているという状況にもなります。抱っこのコツという形だけではなく、こういった気持ちの部分も大きく作用することでもありますので、ここ！と決めたら、短い時間でも飼い主さん主導の抱っこになるように、チャレンジしていただきたいのです。抱っこという言葉には、触れあうというような意味合いを持つことではあると思います。ですが、その行為自体が苦手なうさぎですので、親密になるためのコミュニケーションというよりも、必要性のある抱っこなのだと、うさぎさんに理解してもらうことも必要です。ケージから出るため、爪切りのため、グルーミングのためなどと、これを繰り返していくことで、どうしても必要なことに対して行われることなのだと理解してくれるようになります。それに伴って、飼い主さんも上手に抱っこできるようになることで、うさぎさんも受け入れてくれるようになるのだと思います。抱っこの仕方としては、うさぎさんの動きを止めて、お腹に手を入れるところからスタートです。抱き上げるということだけならば、飼い主さんとうさぎさんが同じ方向を向いている体勢でもよいかもしれません。そのほうがお腹に手を入れやすいようです。持つポイントとしては前半身の腹部です。ここの持つ位置が正しいと、うさぎさんをそのまま持ち上げても（片手でも持ち上げられます）バランスがとれて抱き上げることが出来ます。両手で優しく、かつ逃げられない程度の力は必要になります。ケージやキャリーの上部が開閉するタイプのものであれば、その体勢でケージの外に出してあげる、キャリーに入れてあげるという方法をとるとよいと思います。抱き上げるところから引続き抱っこを行う時には、うさぎさんと飼い主さんは向き合った状態がよいでしょう。抱き上げる場所は同じ部分でこれを片手で行います。安定感を持たせるために首のうしろ（頭の後ろ）にも軽く手を置いて抱き上げます。そうしたらすぐに頭においていた手をお尻にまわしてあげます。うさぎさんの体が丸くなるように安定させてあげてください。後ろ足が不安定だったりすることがうさぎさんは苦手なようですから後ろ足を包むように手をまわして体を丸くさせていただくということです。ただ、お腹に手を入れるポイントがバッチリだった場合は、暴れることも少ないようですので、この場所を見つけるということが大事なのだと思います。ぬいぐるみなどでシュミレーションしていただいて、どういった手順で抱きかかえられるのかを試してみていただくこともよい方法です。なかなか文章ではわかりにくいことでもありますので、もしよろしかったら各店頭で行っております抱っこ練習会に参加していtだければと存じます。うさぎさんと一緒に抱っこがどういうものなのかを是非体験していただきたいと思います。生後２ヶ月のうさぎさんですので、まだお迎えしたばかりという環境でもあるのだと思います。うさぎさんが新しい環境に慣れる時間にもつき合っていただくことも大事なのだと思います。そしてはじめから上手にできることではないということでもありますので、うさぎさんのペースも感じていただきながら、チャレンジしていただくことが大切なのだと思います。