偽妊娠は、お年頃を迎えた女の子のうさぎさんに、そうさせる何らかの環境があることで見られる行為といえると思います。うさぎの場合、発情周期といわれるものはないようですが、７～１０日の許容期と１～２日休止期とが周期的に繰り返されるようです。これらなども関係してくることがいえるでしょうし、また偽妊娠自体に関しても、１５～１８日間ほどこの状態が続くともいわれているようです。何がこのうさぎさんにとって、偽妊娠の行為を見せる理由となってしまっているのか、うさぎさんを取り巻く環境全体を見つめ直してみていただくことも大事なことだと思います。例えば、他のうさぎからのマウンティング行為を受けているなどがあったりすることで、偽妊娠の行為に繋がってしまいます。また、飼い主さんが行うグルーミングなどで、お尻付近などを念入りに行ったりしてしまうことで、マウンティング行為と勘違いしてしまう場合もあるのかもしれません。規則正しい生活を送っているか、生活のリズムが安定しているのかということも、大事なことなのかもしれません。偽妊娠の行動には、巣を作るような行動を取った時、体の毛などをむしるようであれば、それを取り除いてあげること、必要以上に毛を抜くような時には、牧草に気がむくように長めの牧草を与えるようにする、牧草があることで巣を作る行動がよりエスカレートしているというような場合は、食べるための必要な分の牧草だけを与えるようにするなど、うさぎさんが取る行動にあった対応を取っていただきながら、温かい目で見守ってあげることになるのです。ただし、食欲や排泄、体調などにいつもと違う様子が見られた時などは、別の理由が隠れているかもしれませんので、獣医師に診ていただくことも必要だと思います。