先住うさぎさんにとって、これまで独り占めできていた飼い主さんの愛情が、二分されるようになってしまったと感じているのでしょうね。もっと自分をアピールしないと！という気持ちが伝わってくるようです。環境が落ち着いてきたことで、現状をそう理解してきていると解釈できるのかもしれません。うさぎさんの飼育環境が落ち着くように、別室にしていただいたことはよい方法だったと思います。縄張りが全く異なるようになりましたので、いくらか行動にも変化が見られるようになってくるのではないでしょうか。この新しい環境に加えて、飼い主さんが先住うさぎさんがいる部屋で一緒に過ごしていただくこともよいのだと思います。例えば片方のケージをリビングに置いているということならば、そちらを先住うさぎさんのスペースにしてあげるとよいでしょう。いつも一緒にいるということを伝えてあげられますから、うさぎさんも安心することに繋がると思います。去勢する場合には、予測できる生殖器系の病気の発症が減ることが考えられるほか、問題行動の軽減などにも繋がります。ただ、去勢したからといって全ての問題行動がなくなるわけではありません。今回のように自傷行為ともとれる様な行動の場合にも、この行動が必ずなくなるということではないと思います。ただ、去勢することで、うさぎさんが見せる行動にも変化が見られることも充分に考えらえますので、様々な角度から考えて答えを出していただきたいと思います。舐めたり噛んだりできないように、カラー（エリザベスカラー）をつけることもできるでしょう。そのことがストレスになるということもありますが、行動に変化が見られるようになることも推測できるのではないでしょうか。どういった判断を下すかということは、飼い主さんが決めなければいけません。またかかりつけの獣医師とも、去勢する場合としない場合、どういった行動が見られるのか、去勢しないことでできることは何かということを、今一度じっくりご相談されるとよいのだと思います。