お話を拝見する上では、飼い主さんとうさぎさんの関係がとても密接にも感じられます。うさぎさん自体も、気持ちなどを行動にしっかり見せてくれるタイプの子のようではないでしょうか。懐いているのか、格下に見ている行動なのかという判断は、簡単ではないのかもしれません。ただ、これらの行動から読み取れることや、うさぎさんの表情から推測していただくことで、おのずと見えてくるのかもしれませんね。舐めるという行動は愛情表現といえると思います。誰にでも見せるといっても、普段一緒にいる飼い主さんに対しての行動からスタートしているといえるのだと思います。また舐めた後に撫でてもらいたいという気持ちも伺えているようですので、こうすることで撫でてもらえると思っての行動ともいえるのかもしれません。甘えているということでもありますし、逆に、こうするから撫でてと、うさぎさんの欲求を通すための一連の行動という解釈をすれば、格下に見ているための行動とも考えられたりするのかもしれません。うさぎさんがしてやったりのような表情が見られたり、またうさぎさんのほうから急に離れて別の行動を見せているようだったりするならば、そういった意味合いも含まれている可能性があるのかもしれませんね。一般的には甘えている行動として捉えられることなのだとは思います。本当はどう感じているのか、これからもよくうさぎさんの行動や表情を観察してみていただきたいと思います。それから、体に手をかけたり、上に乗ってきたりすることで、構ってほしいという意味を表現していることがあると思います。ただし、体に乗ることが頻繁である時には注意していただくことも必要なのかもしれません。自分の優位性を表現する時にも見られる行動ですので、この場合もその前後のうさぎさんの行動と様子を観察していただくとよいでしょうね。マーキングされないということで、飼い主さんはほかの人と違うということを表現（認識）しているのだと思います。全体を見て感じることは、格下に見ているということよりも、飼い主さんが誰であるかをしっかり認識していて、自分のその時々の気持ちを行動で示しているうさぎさんという印象をお受けするようですよ。抱っこもなかなか上手にいかないようですが、実はこの時こそ、飼い主さんの威厳を発揮する場面なのだと思います。うさぎさんにとっては嫌なことですから、精一杯に逃げようとしますので、その気持ちや行動を上回るような強い気持ちを飼い主さんも持っていただきながら、なおかつ俊敏に対応することがコツのひとつともいえると思います。爪切りなどのグルーミングには必要不可欠ですから、実践練習といえるような場面を作っていただいて、チャレンジしていただきたいと思います。実践が繰り返されることで、嫌だけど仕方ないと飼い主さんにつき合ってくれるようになるはずですので、諦めずに頑張っていただきたいと思います。