抱っこ好きではないようだということですが、実は今回のうさぎさんに限ったことではないのですよ。うさぎは捕食される側の動物ですので、抱っこは捕まえられるということを意味していますから、苦手、好きではない、逃げなくちゃと感じているといえるのです。性格から見られているというよりは、本能から見せている様子と捉えていただくほうが、飼い主さんとしては気が楽になるのではないでしょうか。うさぎさんの個体差があることですが、基本的には抱っこが苦手なのです。今回の飼い主さんは、嫌いなようだときちんと理解している上で、それでもちゃんと抱っこをする機会を設けていらっしゃいます。おやつというご褒美はとても大切な役割を果たしていますし、３分という時間も短いとはいい難いですよ。この時間苦手な抱っこにつき合ってくれているうさぎさんは、とても偉い子ですよね。ケージの外に出られるには、飼い主さんの抱っこは必要不可欠だと認識してきているでしょうから、是非今後も続けていただきたいことではあります。ただし、無理強いしないということも大事なことです。抱っこは理由があっての行為だということを覚えてもらうことも必要ですから、ケージから出される時、爪切りをする時、グルーミングをする時などと、理由があることを理解してもらいましょう。どんな飼い主さんも、かわいい～と抱っこしてナデナデしたい気持ちは山ほどあることと思いますが、一方的な気持ちを向けてしまうのではなく、うさぎさんの気持ちも尊重してあげることが大事なことなのです。ケージの外に出た時には、その縄張りの探索で忙しいですから、飼い主さんどころではないはずです。縄張りの見回りや遊ぶことを一通り終えれば、その縄張りの中にいる飼い主さんにも次第に目を向けてくれます。その時に、牧草を与えてあげたりおやつを与えたりしながら、うさぎさんがどうしたいかを観察してください。場合によっては膝の上に乗って食べるように誘導してみることも出来るでしょう。ですが、あまりに作戦が見え見えだと、警戒してしまいますので、その辺りはうまくチャレンジしてみてくださいね。抱っこは飼い主さんとのコミュニケーションのひとつではありますが、うさぎさんにとっては苦手であるという本能があることを理解していただきながら、それぞれのご家庭ごとでの抱っこのルールを作っていただきたいと思います。