すっかり環境にも慣れて、そして飼い主さんとのコミュニケーションの取り方にも随分個性が見られてきているのではないでしょうか。撫でてもらうことを覚えているようですし、それを要求するということは、飼い主さんの行動もしっかり把握してきているようです。こうすれば自分の欲しいもの（撫でてもらうこと）がもらえるとわかっているのだと思います。飼い主さんの手などを舐めるという行為は、簡単に見られる行動と思われがちですが、実はそうではないのです。舐めうさぎとして、飼い主さん方の中でも羨ましい行動を見せてもらえているとも捉えられます。今回の場合には、舐めることに付け加えて、噛むという行為が見られているようです。数あるご質問の傾向で考えてみると、舐めている時に噛んでくる場合には、甘噛みの状況が多いような印象です。抵抗したり、イヤなことに対しての攻撃や意思表示ということではなく、甘えている行為の延長として考えられることなのではないでしょうか。舐めるという行為がエスカレートすることで、カプッと噛んでしまうことがあるようです。甘噛みと本気噛みの違いはそういうことなのだといえるでしょう。本気噛みは、うさぎさんが飼い主さんに発している最終表現、甘噛みは飼い主さんに対してのスキンシップの延長にあるエスカレートしてしまった行動、または、イヤなことに対してのうさぎさんからの最初のサインと考えられることと思います。うさぎは行動を習慣化してしまう動物です。舐める行動に付随して、噛むということが習慣化してしまわないように、噛む行動が予測できた時にはやんわりとそれを回避できるように考えてみてください。また、噛まれた時には、それがいけないことだと認識してもらえるよう、うさぎさんの動きを止めて、目を見ながらダメなことだと言い聞かせてあげましょう。大きな声で我に返してあげることももちろんよい方法です。そのあとにうさぎさんがどんな行動を見せるのかということも合わせて観察していただくとよいでしょうね。怒られたうさぎさんは、その行為に対して反省する場合がありますが、逆に反撃を試みる場合もありますので、その場合には、叱り方、さとし方を考えてあげることが必要になってくるのだと思います。