うさぎさんは抱っこが苦手です。これには捕まえられるという本能から見せる気持ちが関係しているのだと思います。捕まえられるということは、自然界で過ごしていれば敵（捕食者）に捕らえられ食べられてしまうという意味ですから、本能が反応して捕まらないように逃げなくてはという行動にでるのでしょう。本能から見せている行動だということを理解していただくことも大事なことです。ではどうすればよいのかということは、飼い主さんが上手になることが必要なのです。うさぎさんに逃げる隙を与えないようにすること、そして躊躇せずにここ！と決めたら抱っこを貫くことなど、飼い主さんの心構えがとても重要なのです。何歳になったらもうダメということはありませんから、諦めないでチャレンジすることが大切です。爪切りは必要なことですから、自分でできるようになっていただければそれに越したことはありません。ただ、爪切りだけに捕われずに、抱き上げるという動作をまずクリアできるように、チャレンジしてみることでもよいのだと思います。ケージから外に出してあげる、キャリーに入れるなどに必要になってくる、この捕まえるということにトライしてみてはいかがでしょうか。これができるようになればその延長に、抱っこするということがあるともいえるでしょうから、まずここからスタートです。そして専門店や獣医師のもとで、爪切りをお願いすること、その時に抱っこのコツもうさぎさんと一緒に覚えてくることができるようだと、よい機会となるのだと思いますので、ご相談いただきたいと思います。そして飼い主さんの手から餌を食べてくれないということは、うさぎさんから見れば、何か意味があるのかもしれません。与え方などでも好みがあったりするかもしれませんし、より慎重なうさぎさんであれば、大好きな飼い主さんであっても躊躇してしまう場合もあります。また、ケージの中はうさぎさんの縄張りですので、その中に侵入するということ自体に警戒してしまっていて、ごちそうどころではないという可能性もあります。また、じっと見られていることが苦手である場合もあるでしょう。私たちでも食べようとしているところを見られたりすれば、ちょっと躊躇してしまいますから、それと同じことなのだと思います。もちろん何の躊躇もなく目の前でガツガツ食べる子もいますから、今回のうさぎさんはよりデリケートだといえるのではないでしょうか。ですからこのうさぎさんの個性も大事に受け止めていただいて、気まぐれを起こしてくれないかというチャンスを見つけてみるとよいのかもしれません。ケージの外に放して遊ばせてあげた後などや、次の餌の時間の時など、お腹が減っている状況を見計らって与えることや、大好きなご褒美などがあればそれを与えてあげるなどして、やはり試行錯誤していただくことになると思いますが、時間をかけてながら続けていただくことが必要なのだと思います。また、わんちゃんもご一緒の生活ということですから、飼い主さんが感じていらっしゃるように嫉妬しているという可能性もあるのかもしれません。普段すごしているうさぎさんの様子や行動もよく観察していただいて、うさぎさんがどうしてほしいのかを探ってみてください。もっと構ってほしいという素振りがあるのならば、うさぎさんとの時間というものを明確にしていただいて、その時だけはうさぎさんとたっぷり遊んであげることができれば、独り占めできたという満足感を味わってもらえるのだと思いますからね。