うさぎはくつろぐ場所や食べる場所、そしてトイレの場所など、自分の縄張りの中でそれぞれの場所を明確にすることでもあります。今回のうさぎさんのように、飼い主さんのベッドや飼い主さんが過ごすソファーなどに、トイレの場所を決めてしまう場合も少なくありません。なぜその場所がトイレとなってしまうのかということには、縄張りを拡大したいということと、大好きな飼い主さんのにおいを自分のにおいで覆うかのように、この場所は自分の縄張りなのだと本能から見せている行動でもあるのです。また、その場所に行くことができる環境を与えてしまったために、その場所をトイレとして認識してしまっているのです。ですから、うさぎさんをケージから放してあげる時には、ある程度の制限を持たせた環境に出してあげることが必要なのです。今回の場合は、トイレの場所をケージの外だとしっかり認識してしまっていますので、これを改めさせるには、環境を変えてあげる必要があるのだと思います。まずはベッドの上に行くことができない環境にすることが必要なのです。サークルなどで仕切った環境を遊び場として与えてあげることで、新しい縄張りができることになります。こうなることで縄張りをどう使うのかを、探索しながら決めることになると思いますので、その時、どの場所をトイレとして使うのかを観察していただくとよいでしょう。今のトイレの使い方として、飼い主さんのにおいがたくさんあるということの他には、足裏に当たる素材がベッドやペットシーツなどのものが柔らかいものでもありますので、トイレの場所を誘導する場合に役立てていただくこともできるかもしれません。また、ケージの中での過ごし方として、トイレをまったく使っていないということであれば、一旦それを取り除いてしまい、同様にトイレの場所を連想させる環境を作ってみてもよいのかもしれませんね。もちろん、いたずらしてしまわないか、うさぎさんの様子や行動をよく観察していただいて、危険のない環境であることが必要ではあります。また、ケージを齧ってアピールする行動では、歯にトラブルが生じてしまう可能性が高いですので、齧っても問題のない環境にして過ごさせてあげることが必要です。かじり防止のボードやすのこなどをケージ設置していただくことで、齧っても心配のない環境になりますので、余裕を持って観察していただけることと思います。新たにに与えるサークルなども、齧ることや予測されますので、こちらも同様にガードを取り付けていただくことと、サークルを飛び越えることも考えられますので、天井となる部分をつけていただくことも必要になってくるのかもしれませんね。トイレを我慢してしまう子は、本当に我慢することもあります。体によい影響はありませんから、そうさせたしまった環境であったということを思い返していただきながら、改めてどういった環境を与えてあげられるのかということを、今一度よく考えていただけるよい時期なのかもしれませんね。