複数のうさぎさんとの生活ですので、それぞれのうさぎさんの個性が見えてきているのではないでしょうか。飼育環境を別々にしていただいたことで、ある程度の落ち着きも見えているようですが、これまで独り占めしていた飼い主さんの愛情が、二分されたことを感じているのかもしれません。おしっこを飼い主さんに目掛けて飛ばしてくるスプレー行動は、においつけや自分の優位性を示している行動といえます。今回の場合は、もう一方のうさぎさんがいるということで、別の環境ではあってもその存在はわかっているわけですから、そのための主張と捉えられるのではないでしょうか。においが残っているということもそうかもしれませんし、飼い主さんを自分のものにするため、より明確にするためといったことが考えられるかと思います。大好きだからこそという行動なのかもしれません。ご家族の皆さんにもご協力いただいて、後から来たロップの子のお世話をお願いして、ちょっと距離を置くことで、ネザーの子の行動に変化があるかどうかを探ってみることもおもしろいかもしれません。また、ネザーの子と接触を持つ時、あらかじめネザーの子のにおいをつけてみるということも試すことができるかと思います。掃除したあとに出た牧草などを取っておいて、それを一旦手にしてから部屋に入るなどで、うさぎさんがどう行動を見せるか、こちらも探ってみていただきたいと思います。改善できることをチャレンジしてみても、スプレー行動がひどく困ってしまうという場合には、去勢という手立てもあります。その場合には、この行動が習慣化する前に、行うということが大事なことになります。あまり長い期間スプレー行動を見せてしまうと、それが習慣となって手術した後でもこの行動が残ることがあるそうですので、かかりつけの獣医師ともご相談していただいて、ご判断いただくとよいと思います。