トイレのしつけは、そうそう簡単にできることではないといえると思います。もちろんうさぎさんの中には、特に教えずともトイレの場所が決まる、与えたトイレで排泄するという子もいないわけではありませんが、こういった子のほうが珍しいと捉えていただくほうがよいのだと思います。うさぎさんの性格や、それぞれのうさぎさんを取り巻く環境などでも、見せる行動に違いがありますので、根気良くトイレの場所を誘導することが必要なのだと思います。うさぎは決まった場所で排泄することが多いともいえます。これはうさぎが過ごす環境の中に、それぞれの使い方を見いだすからだといえるでしょう。縄張りが明確になることで、トイレの場所、食事をとる場所、休む場所などと、自分なりに快適な空間を作り上げていくのだと思います。ですからまずは、ケージの中やケージの外に、うさぎさんがどう縄張りを決めつつあるのかということを観察していただくことが重要なのです。ご質問は、ケージの外に出た時に、トイレの場所が定まっていない、与えているトイレを使わないという内容のようです。お部屋に放されたことで、興奮していると推測できます。うさぎさんはこの興奮状態でも、糞やおしっこをしてしまうことが多々あります。部屋を駆け回りながら糞を撒き散らすということは、まさしくこの状態だと感じられます。そして、部屋の隅っこでおしっこの体勢をとり、そこでしてしまうということは、その場所が一定であるのならば、遊ぶことができる行動範囲の中でのトイレの場所を、その場に決めつつあるとも解釈できるでしょう。行動範囲が広がった際の縄張りの使い方が、ケージの中にいるときとは別になってしまっていると考えられるのかもしれません。このケースはわりとよく聞かれる状況でもあります。対処方法としては、このままの環境を生かして過ごさせたいということであれば、ケージの外の決まった場所のところにもトイレを設置してあげるという方法があります。興奮状態でポロポロ見せる糞に関しては、興奮を一旦止めることで、改善されることがありますが、これについては１００％しつけることは難しいと思われます。お部屋に放す時、まずはサークルなどで仕切った場所で興奮を抑えてあげてから放すことなどができると思います。そしてできることならば、行動範囲を制限して、ケージの中を含めた縄張りの使い方ができるようにしてあげることが望ましいと思います。お部屋全体を遊ぶことができる環境ではなく、事前にうさぎさんの行動範囲をサークルなどで仕切ってあげることがよいのです。トイレの場所はケージの中だけであると教えてあげることで、縄張りの使い方を混乱させずに済む方法でもあると思います。年齢的に今はとてもやんちゃな時期でもありますから、なかなか興奮を抑えられなかったりするでしょう。今後年齢を重ねることで、見せる行動にも落ち着きが見られてもくることと思います。時間が経つことでん輪張りの使い方がしっかり定まってくることもあります。元気いっぱいな姿はとても心強いことでもありますから、１００％きっちりしたしつけと決めずに、どこまでなら許せるか、うさぎさんの本能から見せる行動だということもふまえて受け入れていただいて、対処していただくとよいと思います。まだまだ試行錯誤していただくこととは思いますので、それを楽しみながらできるような気持ちも持っていただくとよいのかもしれませんね。長い目でみていただきながら頑張っていただきたいと思います。