まだお迎えして新しい環境に来たばかりでもあります。焦らずにゆっくり、お互いの関係性を作っていただければよいのではないかと感じます。とても大人しい子ということでもあるようでしたし、ケージの中ではよりその傾向も見られるようですので、このうさぎさんの性格というものを理解してあげることも大切なのではないでしょうか。とても活発で、人にも興味がある子の場合には、わりと早くに新しい環境を受け入れる傾向がありますが、大人しい子の場合には、より慎重だったりします。ですからその子のペースでどう過ごさせてあげるかということも考えていただくことが必要だったりもするのです。うさぎさん主導になるのではないかということもいえるのかもしれませんが、甘やかすということではなく、うさぎさんに合った過ごし方を与えてあげるということです。ケージから放してあげるときも、ケージの扉をあけるという行為は飼い主さんが行います。開けてあげない限り出て来れない訳ですから、飼い主さんに主導権があります。自分の普段の縄張りから出された時、どのように過ごしているのか、まずはうさぎさんのしたいようにさせてあげることも大切です。そうさせているときの行動やしぐさなどをよく観察する事で、うさぎさんの性格や何に興味があるのかなどを理解することができますので、とても大切なことです。ただし、お部屋全体を自由に散歩させるのではなく、ある程度の制限を持つことは必要です。ケージに戻すときに追いかけまわしてしまうようではストレスになってしまいますし、飼い主さんも大変です。サークルなどでうさぎさんが自由に過ごしてよい環境を事前に区切ってあげることがよいでしょう。触りたい、触れあいたいという気持ちもあることでしょうが、まずはどう過ごすのかを観察しましょう。放された環境の探索が済めば、飼い主さんに対しての興味が湧いてきますので、その時に好きなよう観察させてあげ、おやつなどを与えていただくと、より興味を示してくれるようになると思います。飼い主さんを遠目でみていたり、周りを回ってみたり、おそるおそる近付いてきて鼻でツンツンしたりすることもあります。飼い主さんにも慣れる事、飼い主さんの手に慣れてもらうことも大事ですから、こういったコミュニケーションからうさぎさんも飼い主さんの存在を理解してくるのだと思います。噛むということには、うさぎさんなりの理由があるのです。捕まえられることがイヤだったり、抱き方などに問題があったりすることでもありますが、まずはお互いを知る事が大切ですので、気持ちをゆったりと持っていただいて、接していただきたいと思います。うさぎさんにとって新しい環境が理解できれば、きっと本来ある姿を見せてくれるようになると思います。うさぎさんにも個性があるのだということを理解していただきながら、うさぎさんの気持ちも尊重できるよう、接していただきたいと思います。