一進一退という状況は、考え方によってはとてもよい状況でもあると思います。トイレにする時があるということは、このことだけでもかなりの進歩だといえるのです。数少ない成功の時、どういった状況であるのかを探っていただくことで、今後のしつけに関わるヒントが見えてくることもありますので、今後も引き続き観察していただきたいと思います。そして、決してコミュニケーションがとれていないということはありませんよ。おやつという武器を使ってはいても、それでも近付くことなくケージの中からでてこないといううさぎさんもいるのですから、膝に乗ってくるなどの行動は、明らかに懐いているといえると思います。ケージの外に出ている時は、うさぎさんもその環境をよく探索しているのです。縄張りのチェックもそうですし、自由になったことの開放感で、体いっぱい使って喜んでいることと思います。そういった興奮している時に、飼い主さんが近付いていくことで、捕まえられる、自由がなくなくということを察しているのだと思います。ですから決めた時間、行動範囲を自由にまずは過ごさせてあげましょう。ひとり遊びにある程度満足すれば、必ず飼い主さんの回りに興味を示すようになります。この時にコミュニケーションをとるとよいのです。おやつタイムもよいでしょうし、撫でてあげることもよいでしょう。それぞれのタイミングというものもありますから、うさぎさんの行動をよく観察することが、全ての基本となることを知っていただきたいです。飼い主さんがうさぎさんを見るように、うさぎさんも飼い主さんを観察しているのです。気持ちを察してあげられるよう、うさぎさんに負けないぐらいよく観察してあげてください。