女の子でもありますので、疑似妊娠に繋がる状況といえるかと思います。メスうさぎには、妊娠して子供が生まれる１週間くらい前から、自分の産室を作る行動が本能としてあります。この本能がホルモンのバランスのいたずらによって、実際は妊娠していない子にも働き、あたかも産室を作るような行動をする事があるのです。この行動を疑似妊娠と呼んでいます。この時の特徴的な行動としては、特に胸の毛を頭を上下しながらむしり取り口の中に含む、それを産室を作ろうとするところに置く、神経質になる、自分の持ち物、ケージの中のものについて自己主張が強くなる（ぶーぶー言う）などがあります。ちょこちゃんの場合には、毛を抜いたことで毛玉が見られていますので、この疑似妊娠の可能性が考えられると思います。これらの状態は、大抵１～２週間程度であるようですので、もう少々見守っていただければと思います。ただこの本能行動が助長されないように注意が必要です。毛などは直ぐに通り取り除いてあげてください。また毛を口に含んでいる場合などがあれば、抜き取ってあげることも必要です。長めの牧草を与えることもよい方法です。産室を作る素材がないと思うと必要以上に毛を抜くので、この牧草で代用させてあげられます。神経質になっている事が多いですので、ケージの中の物はむやみに触れないようにしてあげることも大事です。また行動がエスカレートしてしまうことも多々あるかと思いますので、その場合には我に返ることを教えてあげるためにも、行動を止めてあげることも必要です。そして疑似妊娠によってミルクがでてしまう子もいますので、うさぎさんが落ち着いてきたら、そっとおっぱいを触ってあげて下さい。熱をもっていたり、大きく腫れていたら、乳腺炎などという病気の可能性も少ないのですがありますので、直ぐに獣医師に相談していただくことが必要です。疑似妊娠といった状況は全く該当しないという印象がある時には、何かしらのストレスなどで毛を抜いている、抜いた毛ではなく、抜けているなどという場合もあるでしょうから、より詳しく状況を観察していただいて、適した対応をとっていただくことも重要です。ストレスなどがない環境に整えていただくことや、体調に不安がある時には獣医師にしっかり診ていただくなど、的確に判断していただくことにもなるかと思います。