ご家族の方に対しての態度が、とても明確なうさぎさんのようです。こちらにいただくご質問の中にも、飼い主さんとその他のご家族に対して見せる態度が違うという内容をいただくことがあります。その時のうさぎさんの性別と対人間側の性別には傾向があるようにも感じます。うさぎさんが男の子の場合は、女性に対して甘える行動を見せることが多く、逆に男性に対しては威嚇するなどの行為を見せることも少なくありません。女の子のうさぎさんの場合は、男性に対して甘える素振りを見せる子もいます。お世話をしているのが女性であっても、なぜかその飼い主さんのパートナーに対して愛情表現を見せる子もいるようです。これらのことから考えると、うさぎさんにとっては我々人間に対しても、異性に対して表現を起こしてくれるといえるような印象があるのではないでしょうか。もちろんこのことが全てのケースに当てはまるということではなく、まったく別の反応をするうさぎさんもいます。その場合はそのうさぎさんを取り巻いているすべての環境などから、見られている行動といえるのだと思います。そして、うさぎさんのこういった態度は、飼い主さんやご家族との関係性なども表しているのだと思います。うさぎさんにとって飼い主さんとお母様の次に自分の場所があり、その下に男性陣の立場があると捉えていると考えられると思います。特に男の子の場合は、自分の縄張りや優位性を主張しますので、同性である中では自分が一番偉いのだということを主張している可能性もあるのではないでしょうか。発情期や思春期を迎えることで、この縄張りの主張や強さの主張が見られやすくなることではあります。目に余るような行動に発展してしまっている場合には、与えている環境を見直していただいて、その行動を助長せずにすむ環境に整えながら様子を観察していただくことになるのです。今回の場合は限定された相手に対して見られていますが、放し飼いなどでいつでもそうできる状況であるならば、うさぎさん専用の縄張りを与えていただくなどして、男性陣との接触する機会を限定してあげることで、うさぎさんを無駄に興奮させずに済む環境になるともいえると思います。この対応以外でも、うさぎさんの行動が明確に予測できる状況ですので、その状況を作らないように環境を考えていただくことができれば、これ以上行動がエスカレートするということがなくなると考えられます。