もともと縄張り意識が強い男の子ということですので、縄張りを示す行動が見られやすいなのだと思います。その性格に加えて新しくうさぎさんもお迎えしたという環境がありますので、落ち着いていた問題行動がエスカレートしてしまう状況が十分に予測できるようです。先住うさぎとしては、これまで自分だけのものだった環境が、飼い主さんが向けてくれていた愛情なども含めて二分されることになりますので、より自分の縄張りや地位（優位性）を確立するための行動を見せることは不思議ではありません。これにはやはりそれぞれのうさぎさんの性格と、取り巻いている環境が大きく影響しますので、全てのうさぎさんに当てはまることではありません。ただ、今回のうさぎさんのように縄張り意識が強い子の場合には、容易にこれらの行動をやめさせることは難しいことでもあると思います。性格を変えることはさらに難しいことですので、与えている環境を見直していただくことでどう行動に変化が生まれるのかを観察していただけると思います。縄張りを共有させるのではなく、それぞれの専用となるように明確に分けてあげることや、喧嘩に繋がってしまうことが考えらえますから、一緒には絶対にしない（ケージ越しでも喧嘩をすることもあります）など、事前の環境作りで回避できることもあります。また、先住うさぎさんの立場を明らかにするためにも、食事や遊ばせる時などの対応を優先してあげることもよいと思います。これらの環境の中でどういった行動を見せるのかを観察していただきながら、それでも問題行動が収まらないという時には、去勢という判断もひとつの方法といえるでしょう。かかりつけの獣医師にも是非ご相談いただきながら、ご判断していただきたいと思います。