１０カ月の男の子ということですから、思春期などを向かえていることも十分に考えられることだと思います。ケージの外に放された時に、決まった場所で糞やおしっこをして見せるようになったということですから、においつけの行動やケージの外の縄張りの使い方が変わったということが考えられることではないでしょうか。ケージの中のトイレの使い方も観察していただくことも必要になってくると思います。ケージの中ではトイレをちゃんと使っているならば、その中でのトイレの場所は変わっていないと読み取れることだと思います。また、遊ばせている時にもこれまでと同じようにケージに戻ってトイレを使うという行為を見せているならば、トイレ自体の場所はちゃんと理解しているといえるでしょう。ケージから放された時は、ケージに戻ることなく過ごしているというならば、その行動範囲の中にトイレの場所を見いだしてしまった可能性があります。もちろん、においつけとして主張していることもありますが、一定の場所に顕著に見られるという場合には、その場をトイレとして認識している可能性が高いといえると思います。においを取り除いても、縄張りの中のその場をトイレと捉えているならば、その場で繰り返す行動となると思います。対応としては、その場所を除く行動範囲を提供していただくことで、縄張りが変わるといえると思います。行動範囲を制限していただきながら、その中での縄張りの使い方をまた観察していただくことになるでしょう。そして、発情行為といえる行動も見られているようです。限定された人に対してという場合、発情行為というほか、優位性（強さ）を示している場合もあります。これも思春期に見られやすい行動ですので、これらの行動を助長しない環境を考えていただくことになります。発情や縄張り行動は、うさぎの本能から見られている行動です。この点も受け止めていただきながら、問題行動として見られる場面を振り返っていただき、そうならずに済む環境を与えていただくことが必要なのです。決まった相手ということですから、接触できない環境を作ってあげることで、問題行動が見られなくなるといえるのだと思います。それにはやはり、うさぎさん専用の縄張りを与えていただくということがもっとも望ましい環境となるのではないでしょうか。