ケージの中から放されたお部屋の中の、いろいろな場所におしっこをしてしまうという行動には、うさぎさんが自分の縄張りだということをおしっこでにおいつけしていると解釈できることでもあります。月齢も３ヶ月ということですので、こういった縄張りの主張を見せるようになる年齢ともいえるでしょう。また、ケージの外に出られたという喜びには、興奮状態がつきものでもあります。うさぎは興奮することでもおしっこや糞が出てしまいますので、こういった意味も考えられることだと思います。こういったうさぎの本能や習性による行動ともいえることですので、この点を踏まえていただきながら対応を考えていただくと、しつけにも繋がってくることになります。制限のない遊び場は、うさぎさんの縄張りの主張を助長してしまう環境でもあります。いろいろな場所にいくことができるからこそ、それぞれの場所でおしっこして縄張りを示すともいえることなのです。ですから、うさぎさん専用の遊び場を提供してあげることで、どう行動に変化があるかということを観察していただきたいと思います。サークルなどで仕切っていただければ、その中を汚れても慌てないような環境に整えやすいことだと思います。ペットシーツなど用いていただいたり、それらをいたずらするようならば、洗えるカーペットなどを敷いていただくことでもよいと思います。また、ケージの中と同じようにすのこを取り入れていただく環境を与えていただいてもよいと思います。放し飼いのままの環境を与えたいというならば、外でおしっこしてしまった時にはケージの中に戻すという対応もできることだと思います。この対応が繰り返されることで、なぜ外に出られないのかということを覚えてくれるようになるはずです。またこの場合でも、直ぐに部屋全体に放すのではなく、一旦ある程度狭い環境の中（やはりサークルなどが役立ちます）で、外に出られたことに対する興奮をおさめられるようにしてあげることもよい方法です。そして、足元をグルグル回る行動には、飼い主さんに対して興味津々といった言葉として捉えていただけることだと思います。ケージの外に出られたことで興奮している状況でもありますので、この場合にも同様の行動が見られることでもあります。また発情している時にも見られる行動です。今回の場合には見せる相手が限定されているということです。お世話を特に行っているのであれば、うさぎさんにとって見れば大好きな相手で、構って欲しいという言葉として見せていることでもあると思います。また、オスのうさぎさんで見せる相手が女性ということですので、発情などの思春期を向かえつつあるという考え方もできるのかもしれません。３ヶ月という年齢ですので、やんちゃ盛りの時期ともいえるでしょう。今後ももっとたくさんの行動が見られてくることだと思います。様々な行動にはそれぞれ意味が隠されていますので、どういった言葉であるのか、その行動だけではなく、うさぎさんを取り巻く環境全体を観察していただくことで、理解することへのヒントが見つかることもあります。また、思春期特有の行動もより見られるようにもなるかと思います。うさぎは行動がエスカレートしてしまうことも多々ありますので、興奮状態が続かないようにしっかりと対応していただくこともとても大事なことなのです。